鈑金や塗装について
鈑金・塗装の作業の内容は?作業工程をご紹介!
- 凹んだドアなどを直す場合、ドアの内張りを外し外側に叩き出し、あて板とハンマーで平になるよう、内側からも外側からも叩いて、形をならしていきます。
叩きにくい場所など、内側から外側に叩きだせない場合は、凹んだ部分の外板の塗装を削り、専用の機械(スポット)を使用して、スライディングハンマーなどで表から引っ張り出すことが出来る。
- 形をならした後は、パテで成形をしていきます。
パテにも種類があり、粗めのパテからだんだん細かな粒子のパテに代えていき、パテの種類によってペーパーの粒子も代えていきます。最終的には400番までもっていき、その後(下地処理として)サフェーサーを吹きます。
- 車のボディー色は、平均7種類ほどの色が混ざっています。
色合わせを行う際には、7種類の色を微妙に配合しつつ色を合わせていきます。
塗装をする際には日々の気温や湿度が違うため、色を薄めるシンナー量を変えたり、エアー圧を変えたりしながら塗装を行います。
- 塗装が終わり乾いたら、表面に付着した微小のチリゴミを取り除き、ポリッシャーで磨きます。
磨きにおいては、粗めのコンパウンドから微粒子のコンパウンドへと4工程ほど磨いて仕上げていきます。
塗料の種類、特性について
現在の塗料は、クリアやサフェーサーを含めてウレタン塗料がほとんど。
昔はラッカー系などが使われていたが、艶引けなどをするため、最近ではあまり使われなくなった。
最近の欧州車の多くは、有害な有機溶剤(VOC)を含まない、水性塗料がほとんど。
しかし、日本の様に湿度の高い国では水性塗料を使った塗装は難しく、水性塗料専用ブースなどが必要不可欠。
塗料のメーカーの違い
外国メーカーの塗料と、日本のメーカーの塗料は溶剤に違いがある。
メタリックやパール系の色を塗装する時、普通にクリアを塗ると、クリアの中の溶剤がカラーベースを侵し、メタリックやパールがクリアの中で浮遊し、ムラ(戻りムラ)が発生することがある。20年前頃はいかに均一に塗るかが非常に難しかったが、近年はベースとクリヤ塗料の成分を変えており、お互いが混ざりにくくなっているため(戻りムラ)が少なくなった。
特に外資系塗料は優れており使いやすい。
塗装ブースの必要性
ゴミやシリコンオイルなどを遮断。空気の流れを一定に保つ。
例)上下圧そうブースは上から下へ風が流れ、均一の塗装面(肌)やメタルなどの立ちが良く綺麗に仕上がる。
ゴミやピンホールが少ないため塗装面を削る事が少ないため均一の肌が保たれる。
焼付け塗装をする場合は必要不可欠で、一時間程度(60度~80度)で焼き付ければそのままポリッシャーを掛けられるため作業効率も上がる。また光沢も良く、しっかり乾いているため磨き易い。