整備と事故
2015-07-28
先日、小型機の墜落事故のニュースが飛び込んできました。
住宅地に墜落し、残念ながら死傷者も発生してしまい、痛ましい事故となりました。
被害者の方のご冥福をお祈りすると共に、ご遺族の皆様には深くお見舞い申し上げます。
事故の原因が、機械の故障なのか、パイロットを含め人的なミスがあったのか、詳細はまだわかっておりませんが現在、様々な観点から調査が行われていると思われます。
メカニックであった筆者にとって、「当飛行機の整備を担当した人間」の気持ちが痛いほどわかります。
飛行前に入れた燃料に不純物が混ざっていたのかもしれない。
自分の整備したエンジンが、不調で出力不足だったのかもしれない。
翼のフラップはちゃんと動いただろうか。
何かの電気トラブルがあったのだろうか。
ちゃんとネジは締まっていただろうか。
たとえ、その事故原因が解明され、機械的トラブルだったとしても、パイロットの操縦に原因があり、メカニックの作業に問題が無かったとしても、その飛行機を最後に点検したメカニックは、胸がはち切れそうな思いで、苦悩を続ける事になると思うのです。
もしかしたら、僕が人を死なせてしまったのかもしれない。
この苦悩は、数年で消えるものではありません。
若い頃に戦争で人を殺してしまった人が、老人になっても苦悩を続ける様に。
飛行機の整備士も、自動車の整備士も、機械をメンテナンスして、乗る人の命を守る。
ネジ一本の閉め忘れや、ちょっとした部品の調整不良が、万が一の重大事故に繋がる可能性がある事は、常に肝に銘じておかなければ行けません。
最悪のケースなんてものは、あってはなりません。
今後も、安全安心を第一にお車をお預かりし、自動車という機械に触れ、その先にあるお客様の生活を想像し、間違いの無い整備を続けて行くべく、社員一同心を引き締めなおし、丁寧に仕事を行ってまいります。
夏の行楽に、帰省に、ドライブをする機会も多いと思いますが、みなさま、毎度申し上げますが、安全運転でお過ごしください。