E220 車検入庫
2013-06-04
W124のE220ワゴンが車検で入庫致しました。
10年間という長いサイクルで販売されたW124も、94年以降の最終型になるとずいぶんと車両設計の熟成が進み、故障は少なく、現代の交通事情にも問題なくフィットする走行パフォーマンスもあって、まだまだ現役の車が多いです。
E220は日本で販売されたW124の中では一番エンジンの小さいモデルで、他の車種に比べて、サンルーフや革シートなど、豪華装備が少ないです。
一見E320のほうが良いこと尽くめだろうと思いきや、意外とそうでもありません。
低速トルクがあり、軽量なエンジン重量のおかげで発進時の出足は軽く、小回りなどはハンドルもいささか軽く感じることもあり、日常の走行面に関してはE320よりもよっぽど軽快で乗りやすいのです。
13万キロを超える走行距離を持つ今回のメルセデスも、消耗品の劣化による交換のみで、比較的程度の良い車両でした。
今後もまだまだ現役でいけそうです。
今回の交換箇所
ステアリングダンパの交換
現代の車両に最も多い「ラック&ピニオン式」のステアリング装置ではないW124は、操舵フィーリングを優先し「リサーキュレーティングボール式」のステアリングシステムを持っています。そして安定感のあるどっしりとしたステアリングフィールの一役を買うのがこのステアリングダンパです。
この車両もダンパオイルが半分ほど抜けてしまっていてスカスカになっていたので、今回交換しました。
コンパニオンプレート(ディスクジョイント)
コンパニオンプレートは、オートマチックトランスミッションの回転を、プロペラシャフトに繋ぐ駆動系のゴムのジョイントです。
スポーツカーなどは、ダイレクトにパワーを伝えることが必要なために、こういったゴム製のジョイントは使用しません。
快適性を優先とするメルセデスは、全車のFR駆動車にこのジョイントが装着されています。
このジョイントが劣化してくると、アクセルのオンオフや変則時などに、コツン、ガコン、という振動が出ます。
この車両も、少し加速時に違和感があり、点検をしてみた所、コンパニオンプレートのゴムの部分がちぎれていて、固定されているはずの金属のカラーがクルクル回ってしまう状態でした。
毎日同じ車に乗っていると、少しづつ劣化していくガタやゆるみなどには気がつきにくいものです。
簡易点検すら行わないこともあるユーザー車検とは違い、輸入車に精通したメカニックによる法定点検は、こういった劣化した箇所をみつける良い機会になります。
皆様も安全走行のためにも車両の点検をお忘れなく。
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